![]() ![]() Sakura Consultants (M) Sdn. Bhd. | あbcc |
桜コンサルタント社は、マレーシアにおいて 最高水準の通訳・翻訳と 法務及びビジネス・コンサルタント業務を 提供する会社です。 |
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コラム by Osamu Moroe |
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第9回 お金で解決 日本に住んでいる日本人は「人類皆兄弟!人間皆平等!」という考え方が骨の髄まで染み込んでいる人が多く、日本人以外の多くの人々が「神様は民族や人種をそれぞれ違う風にお作りになった。だからそれぞれが違って当たり前。人間は生まれも能力もチャンスも平等には与えられていない。」と信じていることを奇異に思うようです。私の知る限り、日本人のような平等思想に染まっている外国人はいないように思われます。 不平等や民族・人種の違いを前提に生きるということはそれ自体が生活の知恵です。マレーシアのように3つの民族が混在する国に住んでいるとよく分かるのですが、大半のマレー人はマレー人と結婚し、マレー料理を毎日食べ、マレー人としての伝統を守って生きていますし、大半の中国人は中国人と結婚し、中華料理を毎日食べ、中国人として伝統を守って生きています。インド人も然りです。同じ国の中で、隣どうしに違う民族が住み、マレー語や英語のような共通語を持ちながら、通婚により混ざってしまうこともなく、数百年もの間、民族の純潔性がかなり保たれています。 そこには相手を尊重しつつも、心のどこかで馬鹿にし、無視をし、しかしそれをあまり表面に出さずに、自分は自分の道を行くという暗黙の了解があるように思います。ですから、日本のように価値観が多様化したとは言われながらも、外国から見ると1億2千万人が皆同じような考え方をしている社会に1つだけの価値観が存在しているのではないので、社会の中で自然に違いが違いとして受け入れられています。 民族の違いだけでなく、マレーシアの社会はある意味で不平等社会です。大卒の若い社員が30年勤めた自分の父親のような年齢の中卒の先輩社員よりもよい給料をもらい、先輩社員の上の役職で、その人の上に立つということはマレーシアではごく当たり前の光景です。若い人も先輩社員もそれを当然として受け入れています。 日本から来られるお客さんを車でマレーシアの会社や官庁にお連れすることが多いのですが、お昼の時間によく「運転手さんも一緒に食事に誘ったらどうですか」といわれます。日本的な平等感と優しさからそのように言ってくださるのはよく分かっていますが、運転手にとったら、ボスとボスのお客さんの食事に誘われることは最悪のシナリオなのです。まずマレーシアの運転手にとって、日本料理は生の魚などを食べなければいけないグロテスクな料理なのです。そんなものは食べたくないし、ボスやボスのお客さんと一緒で気を使うのもまっぴらごめんです。彼らが一番望むことは、なるべく長い時間、ボスとボスのお客さんが食事をしてくれ、自分はレストランの駐車場で運転手仲間と駄弁ったり、自分な好きな昼食を食べたりすることなのです。そしてお客さんからチップでももらえば最高にラッキーなことです。 チップを上げるということは、日本では一般的でなくなりましたが、2,30年前の日本での地方ではまだよく行われていました。私が大学生の頃、実家の人形屋の手伝いをしていて、雛人形を配達して、飾りつけると、必ずその家の奥さんが、私たちに心づけをくれたものです。それもむき出しにお金を渡すのではなく、ポチ袋にちゃんと入れたものをくれました。大学生の私には本当にうれしいチップでした。 最近の日本では規定の料金以外のお金を払う習慣がなくなったようです。それは世知辛いような気がします。お金をあまり持っていない人からサービスを受けた場合にはそれに対する対価として、エキストラの心づけを喜んで渡すのが、お金に余裕がでてきた人の心意気でもあり、義務でもあるような気さえします。 お金をただ物やサービスに付けられた定価の対価を支払うためだけに使うのではなく、心づけとして、感謝を表す方法としても使うような社会も悪くはないような気がます。皆が平等で、大金持ちも貧乏人も同じサービスなら同じ料金を払うべきとされている日本の考え方は、アジアでは通用しないように思います。アジアの大半の人よりお金を持っている日本人は、アジアに来たら、余裕を持って、サービスを提供してくれた人々にどんどんチップを弾んで欲しいと思います。そうすることが悪いことのように、旅行ガイドブックとかには書かれていますが、全くそうではありません。チップをもらえば、その人の生活が多少は楽になり(チップが重要な収入源である人がたくさんいます。)、子供にお菓子を買ってやることができるかもしれません。お金を上げることはその人を豊かにしさえすれ、決して甘やかすことではないほど、マレーシア含めてアジアはまだ貧しいと思います。もし日本人が自分からチップをどんどん渡す人々なら、タクシーの運転手もチップでもらう方がぼったくりをするより、気分もいいし、時にはたくさんもらえるので、ぼったくりをやめるような気もします。アジアではお金を気前よく振舞うことをお勧めします。 |