Hereby (ここに、これによって)

契約書を読んでいると、hereby, herein, hereinafter, hereof, hereon, hereunder, hereunto, herewith などのhereの後に前置詞がくっついて、1単語になっている単語がたくさん出てきます。このhereは指示代名詞の役割を果たし、「ここ」という具体的な場所ではなく、契約自体、その現時点などを表現しますので、これらの言葉を日本語に訳す時には、日本語の性質上(文脈から意味が判明するので)訳す必要がない場合も多く、訳す場合には逆に指示代名詞の示す元の語を訳さないと文の流れが不自然になるので、長い訳語を当てることもあります。

Herebyとは、何かを宣言する時によく使われる言葉で、例えば、「私はABC EFG社の取締役を辞任します。」と言うときに、「この辞職届を持って」という意味でherebyを使います。つまり英語にすると、I hereby wish to resign as a director of ABC DEF (M) Sdn. Bhd.となり、辞職届をちゃんと出して、正式に辞任するんだよ!ということを強調できますし、正式かつ法的な感じのする文章になります。

日本語に訳す時には、「私はこの辞職届をもって、ABC EFG社を辞職します。」とするのが本当は意味が明確になり、親切な意訳だと思いますが、「私はここにABC EFG社を辞職します。」とし、なんとなく、それらしく意味を表現する訳をすることもできます。

以下、hereに関する言葉が契約書の中で使われた時の意味の説明をします。

herein この契約の中で
hereinafter これ以降は
hereof この契約においては
hereon この契約に基づいて
hereunder この契約の下に
hereunto この契約に
herewith この契約とともに

となります。もちろん文脈によって違う使われ方をしますが、hereが契約書に出てきたら、hereの意味することは契約自体と考えると分かりやすくなります。hereinafterだけが、「これ以降は」で、たとえば、hereinafter referred as A(これ以降はAと称す。)などと使います。


リストへ