Conditions Precedent (先行条件)

英文法で習った方も多いと思いますが、英語の修飾語の規則性の例外の1つがこの単語です。英語の修飾語は、修飾される語の前に置かれるのが普通ですが、この場合は、後ろに来ます。Something goodとかと同じ系統の後の語が前の語を修飾するパターンで、フランス語やマレー語などと同じ形の修飾になります。ですから、この2つの単語のセットを訳する時には、「条件先行」とは訳さず「先行条件」と訳します。

先行条件には、契約を結ぶに当たっての前提となる条件が列挙されます。ここで大切なことはこの先行条件は契約の効力に必ずしも影響しない事項が含まれるということです。日本の民法では解除条件と停止条件というものがあり、それは契約の効力に影響を与えますが、英語の先行条件とは前提条件です。たとえばローンの契約などでは、借り手の定款などの書類の提出などという、前提として必要ではあるが、契約そのものの効力に影響を与えるような重要な事項でない二次的な事項も含まれることがあります。

Condition(条件)には、expressly(明示的)とimpliedly(黙示的)があり、これは読んで字のごとく、契約文の中に書き込まれているものといないものの差です。黙示的なものとは状況や常識や社会通念から当然条件となるべきもののことです。

また契約の中では、先行条件のほかに後行条件(Conditions Subsequent)と同時履行条件(Concurrent Conditions)があります。後行条件とは、たとえば「機械がある一定期間使用されずに放置されていた場合には、火事の場合でも保険金が支払われない」などの規定のことを言います。同時履行条件とは、「業者が毎月ある一定量の原材料を供給することで、それに対して対価が支払われる。」というような規定のことで、業者が一定量を供給することで初めて対価が支払われるので、その量を供給できない場合には、その一部分を供給しても対価は支払われないと解釈されるような同時に起こる条件のことを言います。


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