マレーシアで生活する日本人(個人)のための法的なアドバイス
第9回 マレーシアに所有している不動産などが遺産となる時

マレーシアに不動産を所有している人が亡くなった場合、その遺産はどうなってしまうのかということについて簡単に説明したいと思います。これから書く内容は、日本の会計士の友人から聞いたことなので、いわゆるhearsay(風聞)でしかなく、きちんと調べた内容ではありませんし、今日現在の法律は変わっているかもしれないので、あくまでも参考としてお読みください。

マレーシアに不動産を所有している日本人が亡くなった場合、亡くなった人が5年以上海外に居住し(つまり住民票を日本に置かなくなってから5年以上という意味)、それを相続する権利のある人も5年以上海外に在住している場合には、その遺産の物件は日本の相続税の対象にはならないそうです。もしいずれかが5年以上海外に住んでいない場合は、海外にある財産にも日本の相続税が課されるそうです。

しかしマレーシアにある財産が数億円を超えない場合、日本の税務署がマレーシアまで一個人の持ち物に関する調査に来るかどうかというと、マンション1つくらいでしたら、調査には来ないと思います。インターポールのような国際的な警察ネットワークに対応する税務署の国際ネットワークというのを聞いたことがないので、日本から税務署の職員が出張して来ない限り、調べることはできません。ですからマレーシアの不動産については黙っていれば分からない部類に属する遺産のように思われます。

マレーシアでは不動産を近親者に贈与することができるので、もしもの時のために、不動産を所有している場合には、弁護士に相談して、生前に贈与の手続きをしておくことをお勧めします。それは日本の法律に照らしても違法でも、相続税のがれでもありません。亡くなった後に遺産を隠すことは日本の税務署の目から見れば違法行為ですが、亡くなる前にマレーシアの法律に基づいて贈与の手続きをすることは合法行為ですので、節税のためにはその方法を取られることをお勧めします。